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イベントレポート


【講義日:2026年01月06日】  丸魚水産株式会社 / 京都産業大学「キャリアのためのビジネスソリューション」

京都産業大学 「キャリアのためのビジネスソリューション」の講義に、投資育成の投資先である丸魚水産株式会社 代表取締役社長の鎌谷一磨様にご登壇いただきました。

この講義は、学生にビジネスの現場を知る機会を提供し、企業や地域の課題に対し、創造的かつ実用的な解決策を考え、提案するスキルを養うことを目的としています。

丸魚水産株式会社/京都産業大学「キャリアのためのビジネスソリューション」

今回、鎌谷社長には、「水産流通業界の現状と課題」についてご講演いただきました。
その一部をレポートいたします。

丸魚水産株式会社について

兵庫県姫路市白浜町に本社を構える丸魚水産株式会社は、1957年(昭和32年)に姫路市中央卸売市場の開設とともに誕生した、水産物卸売の専門企業です。創業以来60年以上にわたり、地域の食文化を支える「卸売会社」として、生鮮水産物・冷凍水産物・水産加工品など、多岐にわたる商材を取り扱い、播磨・但馬地域を中心とした約250万人の食生活を支えてきました。
同社の最大の特徴は、単なる卸売業者にとどまらず、全国・世界の産地と地域の消費者をつなぐ“フードコーディネーター”としての役割を担っている点です。近海だけでなく、アラスカ・ロシア・北欧など世界の海から集荷された多種多様な水産物を取り扱い、消費者ニーズの変化に合わせて新たな食材の発掘や商品開発にも積極的に取り組んでいます。
姫路市中央卸売市場は「安心して食べられる食品を安定した価格で提供する」という理念のもと運営されており、丸魚水産もその荷受機関として、厳しい基準と独自の流通システムを活かし、安定供給を実現しています。同社は市場に隣接してロジスティクスセンターを構え、鮮度管理・温度管理を徹底した物流網を構築しています。
また、丸魚水産は時代の変化に合わせた事業展開にも積極的です。2023年6月には海外事業部を新設し、海外向け輸出や国内向け加工原料の販売など、新たな商流の開拓に取り組んでいます。海外展示会への出展や大学との連携による未利用魚の活用など、地域資源を活かした新規事業にも挑戦しており、地域の水産業の未来を見据えた取り組みが高く評価されています。
伝統と革新を両立させながら、安心・安全な水産物を安定的に供給し、地域社会の豊かな食生活に貢献し続けています。

水産流通業界の現状と課題

近年、中央卸売市場における四大品目(水産物・青果物・食肉・花き)の取扱高は減少傾向が続いています。1993年には6兆4,400億円あった取扱高は、2019年には3兆5,800億円へと半減しました。 この背景には、大きく二つの要因があると鎌谷社長は指摘しています。
一つ目は 「流通の多様化」 です。EC(オンライン取引)や産直サービスなど、電子商取引をはじめとした新たな流通チャネルが急速に普及したことで、従来の卸売市場を経由しない取引が増加しました。
二つ目は 「食の多様化」 です。現在ではコンビニや外食チェーン店が身近な存在となり、消費者が生鮮魚を購入して家庭で調理する機会は大きく減少しています。手軽で便利なコンビニや外食の利用が一般化したことで、家庭での魚調理は相対的に減少しています。特にコンビニは、市場を介さずメーカーや加工業者から直接仕入れる仕組みが一般的であり、その結果、卸売市場の役割が縮小し、水産流通業者の取扱量も減少する傾向が見られます。
こうした状況を踏まえ、当社では以下のような多面的なアプローチで業界の変化に対応しています。
・未利用魚(アカエイなど)の商品化と販路拡大
・海外事業部の設立による販路の多角化
・物流機能の強化(ロジスティクスセンターの整備)
・地域食材のPR・地産地消の推進

学生へのメッセージ

皆さんはこれから就職活動に取り組むことになりますが、世の中は常に変化しています。たとえ「銀行は安定している」と言われていても、10年後、20年後に同じ姿である保証はありません。実際、バブル崩壊後には銀行の再編が進み、かつて10行あった都市銀行が最終的に3行へと統合されました。当時の私には、そのような変化が起こるとは想像もできませんでした。
だからこそ、世の中の変化に左右されないためにも、「自分がどのような仕事をしたいのか」をしっかり考えたうえで就職活動に臨むことが大切です。肩書きやイメージだけで選ぶのではなく、自分の価値観や将来像に合った仕事を見つけてほしいと思います。

鎌谷社長による講演は、就職活動を控えた学生にとって非常に有意義で、学びの多い内容でした。
鎌谷社長、貴重なお話をありがとうございました。

【丸魚水産株式会社 会社概要】
1957年設立の姫路市中央卸売市場の水産物卸売会社。生鮮・冷凍・加工品を幅広く扱い、播磨地域の食を支える中核企業として全国から水産物を集荷している。近年は海外事業部を設立し、輸出や新規商流の開拓にも取り組むなど、地域密着と多角化を進めている。

【本社所在地】兵庫県姫路市白浜町甲1920番地54
【拠点】同上
【従業員数】32人
【会社HP】https://maruuo-net.co.jp/

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