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イベントレポート


【講義日:2026年01月20日】  三島光産株式会社 / 北九州市立大学経済学部 「原価計算論」

北九州市立大学経済学部「原価計算論」の講義に、投資育成の投資先である三島光産株式会社 代表取締役社長の三島秀夫様にご登壇いただきました。

この講義は、企業の実務における原価計算の役割を学び、経営判断や組織運営にどのように活かされているかを理解することを目的としています。

三島光産株式会社/北九州市立大学経済学部 「原価計算論」

今回、三島社長には、「中小企業での原価計算とビジョン経営」についてご講演いただきました。その一部をレポートいたします。

三島光産株式会社について

北九州市八幡東区枝光に本社を構える三島光産株式会社は、1916年(大正5年)の創業以来、100年以上にわたり日本の基幹産業を支え続けている企業です。創業から100年を超え、かつ売上高100億円以上を維持する企業は全体のわずか0.05%といわれる中、同社は数々の困難を乗り越え、現在は連結売上高385億円、従業員数2,345名(2024年12月時点)を誇る規模へと成長しました。
同社の事業は大きく分けて3つの柱で構成されています。一つ目は、鉄鋼や化学プラントなどの製造ラインを支える「工程請負事業」、二つ目は工場の設備設計・建設を行う「エンジニアリング事業」、そして三つ目は自社独自の技術力を活かした「自社製品事業」です。 特に自社製品においては、鉄を作る過程で不可欠な「連続鋳造用鋳型」で国内シェア75%という圧倒的なトップシェアを誇り、半導体チップの搬送に使われる「ICトレイ」でも国内40%のシェアを持つなど、高い技術力でニッチトップの地位を確立しています。 「誠実・技術・人」を大切にする精神を受け継ぎながら、素材から加工、組立産業に至るまで、幅広い分野でなくてはならない製品やサービスを提供し続けています。

独自的管理会計による「視える化」と経営判断

三島社長は講義の中で、企業経営における「管理会計」の重要性を、人間の健康管理に例えて強調されました。外部報告用の財務会計が「健康診断書」であるならば、社内の意思決定に使われる管理会計は「毎日の体調管理」にあたるといいます。
同社では、事業の特性に合わせて「総合原価計算」「個別原価計算」「標準原価計算」を使い分けるとともに、独自の管理会計手法を取り入れています。その一つが「生産高」という概念の採用です。リードタイムの長い案件でも、売上が立つ前の仕掛段階からコストと利益を可視化することで、将来発生しうる赤字(仕掛損)を早期に発見・対処する仕組みを構築しています。 また、部門の業績評価には、本社費用などを除いた、現場がコントロール可能な「責任利益」という指標を用いています。これにより、現場の社員が納得感を持って改善活動に取り組める環境を整えています。さらに、月次の収益管理だけでなく、日々の生産状況と収益を把握する「日々原価」の運用により、異常値への即時対応を可能にしています。 こうした徹底した「視える化」が、変化の激しい時代における迅速な経営判断を支えています。

学生へのメッセージ

三島社長は、「ゆでガエル」の寓話を引用し、環境の変化に気づかず現状に留まることの危うさを語られました。時代は常に変化しており、過去の成功体験が未来の保証にはなりません。同社もまた、多くの事業撤退(スクラップ&ビルド)を繰り返しながら、挑戦を続けることで成長・発展してきました。
これから社会に出る皆さんには、「自責で捉え、常に努力・挑戦を続けること」を大切にしてほしいと三島社長は伝えます。変化を恐れず、むしろ変化をチャンスと捉えて自ら仕掛けていく姿勢こそが、自分の人生を豊かに彩る鍵となるでしょう。
三島社長による講義は、実務的な原価計算の仕組みだけでなく、それを支える経営哲学やビジョンにまで及び、学生にとって将来の働き方を考える貴重な機会となりました。
三島社長、貴重なお話をありがとうございました。

【三島光産株式会社 会社概要】
1916年創業。鉄鋼・化学産業等の工程請負、プラントエンジニアリング、および連続鋳造用鋳型やICトレイなどの自社製品開発・製造を行う。独自の技術力と「人」を重視する経営で、国内主要メーカーの工場操業を支えると共に、グローバル展開も進めている。

【本社所在地】福岡県北九州市八幡東区枝光2丁目1番15号
【従業員数】連結:2,345人
【会社HP】https://www.mishimakosan.com/

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