京都産業大学 経営学部「中小企業経営論」の講義に、投資育成の投資先である有明産業株式会社 代表取締役社長の小田原伸行様にご登壇いただきました。
今回の講義では、国内唯一の洋樽メーカーとして「お酒造りのトータルサポート」を掲げ、成長・発展を遂げてこられた同社の経営の歩みについてお話しいただきました。その一部をレポートいたします。
創業62年の歴史を持つ同社は、時代の変化に応じて清酒用木箱の製造や酒造メーカーの工場内作業(請負業)から撤退し、現在の主力事業である洋樽製造へと大胆に事業転換を進めてきました。まさに「変化対応企業」として、環境変化を的確に捉えながら自社の強みを磨き続けてきた点が大きな特徴です。
講義の中で小田原社長は、「コアコンピタンス(※)は他社にはない自社の強みの集合知である」と語られました。樽を単なる入れ物ではなく、味わいや価値を高める存在として捉え、「樽熟成のトータルサポート企業」を目指してサービスを拡充してこられたとのことです。具体的には、樽の再利用を行うリメークサービス、国産材を用いた樽製造、樽熟成酒の開発・販売、海外ウイスキー原酒の輸入販売、麦芽の提供など、多岐にわたる取り組みをご紹介いただきました。
(※)顧客に対して製品やサービスを提供していく中で、競合他社では真似できない自社独自の価値を提供するための中核となる力
最後に、樽や各種メンテナンスの安定供給や国産材の確保を目的として、北海道産ミズナラを利用する洋樽工場と、大麦を原料とする麦芽工場を旭川市内に建設を進めているなど、今後のビジョンについてもお話しいただきました。時代の変化に適応しながら、顧客の価値向上のために挑戦を続ける小田原社長のお言葉は、受講した学生達にとっても大きな学びと刺激になったことでしょう。
小田原社長、貴重なお話をありがとうございました。
【有明産業株式会社 会社概要】
焼酎、ウイスキー、ワイン等の熟成に使用する洋樽(新樽・リメイク)を製造する国内唯一の独立系業者で、輸入樽の販売も行っています。熟練した職人の手作業により漏れない樽を作り、更に定評のあるチャーリング(樽内部の焼入れ)技術により酒に味わいや色合いを与えて、現在では焼酎メーカーが樽熟成する商品の全量の樽を手掛けています。最近では、自社通販サイトの開設により長期樽熟成された焼酎等の販売を開始したほか、ウイスキー業界の増産需要の取込み等により、今後も更なる成長を目指しています。
【本社所在地】京都市伏見区東菱屋町428-2
【会社HP】https://ariakesangyo.co.jp