近畿大学経営学部「中小企業経営者論」の講義に、投資育成の投資先である株式会社西村機械製作所 代表取締役社長の西村元樹様にご登壇いただきました。
投資育成の投資先企業経営者にご登壇いただき、リレー形式で講義を行っています。
今回は株式会社西村機械製作所 代表取締役社長の西村元樹様にご登壇いただき、「中小企業の必勝戦略」というテーマでご講義いただきました。その一部をレポートいたします。
食品、化学、薬品、環境分野に至るまで、粉粒体機械の高い商品力とトータルエンジニアリング力を強みとする同社。今回の講義では、同社がニッチ市場ながらトッププレイヤーとして牽引している米粉製粉事業の戦略について、お話しいただきました。
講義の前半では、米粉市場を取り巻く外部環境について触れられました。小麦粉の国際価格が高止まりしている現状や、グルテンフリー市場の拡大、そして美味しい米粉商品が増加していることなど、米粉への関心が高まる背景が紹介されました。続いて、内部環境として、創業以来蓄積してきた米の粉砕技術に関するノウハウや、小型から大型まで多様な米粉製粉機の提案が可能であることなど、同社の技術的優位性について語られました。
さらに、西村社長はSWOT分析を用いて、自社の強みと弱み、機会と脅威を整理しながら、今後の課題や取り得る戦略について丁寧に説明されました。理論と実践を結びつけたその内容は、学生たちにとっても非常に示唆に富むものであり、経営学の理解を深めるうえで大いに役立ったことでしょう。
講義の締めくくりには、西村社長は「米粉で広がる食の世界を実現することで、地産地消のビジネスモデルの一端を担い、地域経済の活性化と食の安全・安心を伝え、地域に定着させ、日本らしい豊かさを未来に残していく」と、力強く展望を語られました。また、現在計画中の新規ビジネスのアイデアについてもご紹介いただき、学生たちにとっては、実際のビジネス現場に触れる貴重な機会となりました。
西村社長、貴重なお話をありがとうございました。
【株式会社西村機械製作所 会社概要】
粉粒体機器の製造会社で、粉粒体プラント設備の設計・施工メンテナンスまで手掛けています。プラント設備のトータルエンジニアリングに優れ、食品業界向けを主体に化学、薬品、リサイクル分野等ユーザー業界は多岐にわたっています。ユーザーニーズにあわせた提案力や高い技術力、小回りを効かせた対応に対する顧客の評価は高く、特に米・香辛料関連においては長年のノウハウから強みを発揮しています。近年は,米粉気流粉砕機の拡販や海外展開にも注力しており、今後も更なる成長発展を目指しています。
【本社所在地】大阪府八尾市松山町2-6-9
【会社HP】https://www.econmw.co.jp