岡山大学経済部「金融論入門」の講義に、投資育成の投資先である株式会社ニッカリ 代表取締役社長の杉本宏様にご登壇いただきました。
今回の講義では、杉本社長に「100年企業に向けて~未来への新たな歴史作り~」というテーマでご講演いただきました。講義では、「働き方改革」についての詳しいご説明のほか、将来を見据えた海外展開や、岡山県内に本社を構えるトップシェア企業についてもご紹介いただきました。その講義の一部を以下にレポートいたします。
同社は噴霧器や農業機械の製作を起源とし、杉本社長の先々代が1959年に法人化して「日本刈取機工業株式会社」を設立したことがその始まりです。イグサ刈り取り機をもとにした刈払機の量産を開始し、「携帯用万能刈取機(TS型)」は、現代の草刈り機の原型となっています。
1966年にはみかん農家からの要望を受け、荷物運搬用モノレール「モノラック」を開発。特許と商標も取得し、2025年現在、農業用モノレールでは国内シェアNo.1を誇っています。自社製品に加えOEM製品にも柔軟に対応しており、海外事業の比率拡大に伴って現地工場も設置。技術力を活かした提案力を武器に、新たな発想で事業のさらなる拡大を目指しています。
自社紹介の後には、杉本社長による社内改革や未来への取り組みについてのお話がありました。
同社では、世間で「働き方改革」が叫ばれる以前から業務の効率化に取り組んでおり、残業時間の削減や土日祝日の完全休業、有給休暇の取得率向上を実現。これら福利厚生の充実と利益率および利益額の増加を両立させています。
杉本社長は、「業務や働き方は時代とともに変化していきます。すべてを『ゼロベース』で考えることがとても重要です」と、受講する学生たちに向けて熱意を込めて語られました。
また、「社長としての仕事は、製品と会社の格を高めることが重要だと考えています」と述べ、未来への取り組みとして海外拠点の設立やメディアへの積極的な出演についても言及。学生時代のうちに取り組むべき自身のスキルアップについてもアドバイスをいただきました。
講義の最後には、岡山県に本社を置くトップシェア企業をご紹介いただきました。杉本社長は、「岡山には、働きやすく、働きがいのある企業が多数あります。グローバルに働くための拠点は、必ずしも東京である必要はありません。岡山で、私たちと一緒に働きませんか」と、熱意あるメッセージを届けられました。
この講義は、受講する学生たちにとっても、働き方や自身のスキルアップについて改めて考えるきっかけとなったのではないでしょうか。
杉本社長、魅力あふれるご講演をいただき、誠にありがとうございました。
【株式会社ニッカリ 会社概要】
1959年7月、日本刈取機工業㈱を設立。1973年1月に現在の㈱ニッカリに商号変更した。1966年には軌条運搬機(モノラック)を開発。2016年1月には本社を岡山市東区西大寺(もとの西大寺事業所)に移転し、旧本社を東岡山事業所と名称変更した。2023年1月には開発棟を新築。グローバルニッチトップ企業として、公益財団法人中小企業研究センターによる2022年度「グッドカンパニー賞 優秀企業賞」など様々な受賞歴がある。
【本社所在地】岡山市東区西大寺川口465番地1
【拠点】東岡山事業所、東日本営業所、西日本営業所、九州営業所
【従業員数】121名
【会社HP】https://www.nikkari.co.jp/