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イベントレポート


【講義日:2025年06月12日】  富士電子工業株式会社 / 関西大学 商学部「ベンチャー論」

関西大学商学部「ベンチャー論」の講義に、投資育成の投資先である富士電子工業株式会社 代表取締役社長の渡邊弘子様にご登壇いただきました。

今回の講義では、渡邊社長に「ダイバーシティ経営による社員のモチベーション向上」というテーマでご講演いただきました。その模様の一部をレポートいたします。

富士電子工業株式会社/関西大学 商学部「ベンチャー論」

富士電子工業は、高周波誘導加熱(IH)装置の製造・販売および受託加工を手がけています。渡邊社長は大学卒業後、アパレルメーカーに勤務していましたが、父が創業した同社に入社し、一営業担当としてキャリアをスタートさせました。リーマンショックが起きる数カ月前に社長に就任し、「厳しい時期だからこそ将来を見据え、設備投資や社内組織の見直しを行いました」と語るように、積極的な姿勢で経営に取り組み、業績を順調に伸ばしてこられました。

富士電子工業株式会社/関西大学 商学部「ベンチャー論」

組織改革を進める中で、渡邊社長は、商習慣の違いによる海外との取引や、ライフイベントによる従業員の退職に頭を悩ませました。製造業は他業界に比べて男性中心の慣習が色濃く残る企業も多く、同社もそうした社風に課題があると考え、「長い目で見て自社の力となる人材の育成に力を注ぐべきだ」と、自身の出産や育児の経験も踏まえながら、ダイバーシティ経営へと舵を切りました。女性だけでなく、外国人や高齢者など、多様な人材の活用を推進するとともに、ハード・ソフトの両面から働き方改革に取り組みました。また、「ハラスメント防止委員会」を設置し、ハラスメントにつながりかねない言動に対して周囲が指摘しやすい環境づくりにも注力しました。 渡邊社長は「ダイバーシティ経営を進めたことで、海外取引先が大幅に増加しただけでなく、女性管理職の増加や平均残業時間の短縮も実現し、従業員が辞めない会社になった」と語ります。

富士電子工業株式会社/関西大学 商学部「ベンチャー論」

就職活動を控えた学生に向けて、渡邊社長は「培ってきたキャリアを失うことは、自分自身にとっても会社にとっても大きな損失なのです」と、長く勤めることの大切さを語りました。また、「社会人になれば『約束』や『信頼関係』が何よりも重要です」と説く一方で、「会社にとって、入社して頑張ろうとする人は“宝”なのです」と、力強いエールを送られていました。

受講した学生にとっても、渡邊社長の熱いメッセージは強く心に残ったことでしょう。

渡邊社長、貴重なお話を誠にありがとうございました。

【富士電子工業株式会社 会社概要】
高周波誘導加熱装置の製造販売・熱処理加工を行う。主力は自動車・機械業界向けで、自動ライン組入れのためのシステム構築の技術・ノウハウには定評がある。また、複雑な形状物の部分集中・高速・高精度の焼入加工技術及び省エネルギーシステムの指導は世界的な水準にある。最近は熱処理以外の用途での省エネ提案や、IoT技術を活用したデータ蓄積・解析サービスの展開にも力を入れている。

【本社所在地】大阪府八尾市老原4-16
【拠点】技術研究所、東京・名古屋営業所 FUJI-DENSHI US CORPORATION(アメリカ子会社) 富志(佛山) 电子有限公司(中国子会社)
【従業員数】127名
【会社HP】https://www.fujidenshi.co.jp/

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