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イベントレポート


【講義日:2025年06月10日】  長谷金属株式会社 / 関西大学 国際部「日本事情Ⅰ」

外国人留学生を対象とする関西大学国際部「日本事情Ⅰ」の講義に、投資育成の投資先である長谷金属株式会社 代表取締役社長の長谷健太郎様にご登壇いただきました。

今回の講義では、長谷社長に金属加工や日本の製造業の歴史、そして今後の金属加工業の展望についてご解説いただきました。後半では、「働きがい」や「働く意味」に関して、世代や国によって違いがあるのかをテーマに、受講中の外国人留学生との間で活発な意見交換が行われました。その模様の一部をレポートいたします。

長谷金属株式会社/関西大学 国際部「日本事情Ⅰ」

1964年に大阪で創業した長谷金属は、もともと鋼材の卸売業から事業を開始しました。1993年には滋賀県へ本社を移転し、工場の拡張に伴って製缶加工から溶接、塗装、組立、機械加工へと事業領域を広げ、主にエレベーター部品の加工を通じて業績を伸ばしてきました。 近年では、製缶・機械加工品を最短1営業日で出荷する「超特急・短納期サービス」や、得意先に代わって認定検査員が検査・仕分・発送までを担う代行サービスなどを手がけ、好評を博しています。
長谷社長は日本のモノづくりについて、 「これまで日本の中小金属加工業者は、大手メーカーの内製化や工場の海外移転の影響を受け、厳しい環境に置かれてきました。しかし現在では、大手企業も人手不足や円安、地政学的リスクといった課題に直面しており、国内の中小企業にも生き残る道があるはずです」 と述べる一方で、 「中小企業自身も人手不足や後継者問題、物価高、物流コストの上昇といった多くの課題を抱えており、大手メーカーからは柔軟な経営体制に加え、環境や安全への配慮も求められるようになっています」 と解説してくださいました。

長谷金属株式会社/関西大学 国際部「日本事情Ⅰ」

「事業の拡大に伴い、人材不足には特に頭を悩ませてきました」と長谷社長は語ります。縁あって、2013年にはベトナム人の技能実習生および高度外国人材の採用を開始し、現在ではベトナム人に加え、ネパール人やブラジル人も勤務しているそうです。 長谷社長は「従業員や顧客を問わず、人が自然と集まるような組織づくりが大切です」と強調します。また、「生まれ育った国が異なれば、言語はもちろん、生活習慣や仕事に対する価値観も違ってきます。そうした多様性こそが、企業の持続的な発展につながると考えています」と外国人留学生に語り、誰もが働きやすい環境を整えるための取り組みについても説明してくださいました。

長谷金属株式会社/関西大学 国際部「日本事情Ⅰ」

講義の後半では、「働きがい」や「働く意味」について、世代や国による違いがあるのかをテーマに、外国人留学生の皆さんと活発な議論が交わされました。 その議論の中で、長谷社長は 「外国人従業員を迎え、多様性に触れることで、自分自身も成長し、『働く意味』をもらったように感じています。会社を育て、彼らにもっと還元したい」 と語られました。
受講した外国人留学生にとっても、「働きがい」や「働く意味」について深く考える、貴重な機会となったのではないでしょうか。

長谷社長、貴重なお話をありがとうございました。

【長谷金属株式会社 会社概要】
滋賀県東部の地場大手メーカーを主要得意先とする製缶板金業者で、エレベーターや自動倉庫に使用される金属部品の製造を手掛ける。材料調達から製缶板金・機械加工・溶接・塗装・検査までの一貫対応のもと、短納期(受注から最短1営業日で発送)と得意先の管理負担軽減を実現するほか、少量多品種生産により得意先の多様な加工要請に対応している。

【本社所在地】滋賀県愛知郡愛荘町島川115番地
【従業員数】66名(うち外国人社員34名)
【会社HP】https://hasemetal.com/

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