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イベントレポート


【講義日:2025年06月03日】  株式会社曲田商店 / 関西大学 国際部「日本事情Ⅰ」

外国人留学生を対象とする関西大学国際部「日本事情Ⅰ」の講義に、投資育成の投資先である株式会社曲田商店 代表取締役社長の曲田健司様にご登壇いただきました。

今回、曲田社長にはKYKグループの紹介と、日本の外食・中食産業の現状と課題について解説していただきました。そして、講義の後半では外食産業の未来について受講した外国人留学生と活発な意見交換が行われました。その一部をレポートいたします。

株式会社曲田商店/関西大学 国際部「日本事情Ⅰ」

同社は、終戦後に上海から引き揚げてきた創業者の曲田甚太郎氏(曲田社長の祖父)が、1946年に大阪の阿倍野で始めた「喫茶KYK」が始まりです。戦後の日本は食糧不足が深刻でコーヒー豆や砂糖の調達が難しい状況でしたが、喫茶KYKでは大豆を焙煎した「代用コーヒー」でなく、本物のコーヒーを提供し人気を博したといいます。
その後、1965年には「とんかつKYK」をオープン。高度成長の波に乗り出店を拡大し、さらには「デリカKYK」、「カレーハウスサンマルコ」、主に女性客をターゲットとした「粋花KYK」といった新たな業態を展開。牛肉文化である関西において豚肉文化を広める一翼を担いました。
KYKグループの紹介の後には、国内の外食・中食産業についてグラフなどを用いて解説していただきました。
曲田社長は「日本では、インバウンドの効果もあり人口が減少する中でも外食・中食産業の市場規模は大きくなっていくと予想されています。一方、人手不足は深刻で、会社経営においては従業員が働きやすい環境を整えたり、地域貢献活動などを通じたブランド力の向上が非常に大切になっています」と語られていました。

株式会社曲田商店/関西大学 国際部「日本事情Ⅰ」

国内の飲食店販売額に占めるインバウンドの割合は、コロナ前の2倍に広がっていると言われています。
曲田社長は「KYKグループは歴史が長い店舗が多く、常連のお客様に愛されています。インバウンド客をメインターゲットにしてしまうと、外国人観光客に多くのリソースを割かねばならず、常連のお客様が離れかねない。とは言え、外国人観光客をお断りすることもできない。非常に難しい問題です。」とおっしゃられていました。
このような環境の中、同社では円滑な店舗運営のために、従業員の一部が会社の費用負担で英会話レッスンを受けているそうです。

株式会社曲田商店/関西大学 国際部「日本事情Ⅰ」

講義の後半では、外食産業が抱える課題(少子高齢化による国内消費と働き手の減少、原料や人件費などのコストアップ、多様化する消費者ニーズなどの論点)を解説していただき、これからの外食産業について外国人留学生のみなさんと活発な議論を交わしていただきました。
受講した外国人留学生たちも、日本の外食産業について学び、考える貴重な機会となったのではないでしょうか。

曲田社長、貴重なお話をありがとうございました。

【株式会社曲田商店 会社概要】
とんかつレストラン「KYK」、カレーハウス「サンマルコ」、お弁当・惣菜の販売ショップ「デリカKYK]を運営する飲食サービス業。大阪を中心として、9都府県に直営店64店舗を展開する。

【本社所在地】大阪市阿倍野区松崎町3 -6 -18
【拠点】大阪・京都・和歌山・奈良・東京・兵庫・愛知・静岡・三重
【従業員数】1,200名(パート・アルバイト含む)
【会社HP】https://www.tonkatu-kyk.co.jp/tonkatu/

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