株式会社コンサス / 桃山学院大学「経営者・後継者マインド」~アントプレナーシップを実践する経営者のゲスト講義~
桃山学院大学 「経営者・後継者マインド」の講義に、投資育成の投資先である株式会社コンサス 代表取締役社長の土井靖士様にご登壇いただきました。ご講義内容の一部をレポートいたします。
コンサスという社名は、信頼の「コンフィデンス」、成功の「サクセス」を組み合わせたものです。
当社は先代である土井社長の実父が設立。当初はメーカーではなく、商品を仕入れて海外に輸出する商社のようなスタイルでした。大学卒業後の土井社長は父が興した会社に入社することなく、大手一般消費財メーカーで営業職に就かれました。それからしばらくして、業績を上げ続けるコンサスを手伝ってくれないかと父に頼まれ入社されました。
入社直後に円高不況に見舞われ、2008年にはリーマンショック、2019年にコロナなど数々の試練が降りかかりましたが、それを乗り越え会社は飛躍的な成長を遂げました。
土井社長にはファーストキャリアでの社長の言葉、「企業内起業家になれ!」が強く印象に残っており、企業内で新しい価値を生み出す「イントラプレナーシップ」に必要な「具測達一(具体的、測定可能、達成可能、一貫性)」の目標設定と、「素直、誠実、積極的、世話好き、接点接触」といった「5S」の大切さを実感され、今の経営に活かされています。
また、学生へキャリアプランの考え方を船に見立ててお話いただきました。
皆さんは、どんなキャリアプランを考えていますか?
皆さんは、卒業したら事業成功という大きな大海原に出ます。
乗る船の大きさが、豪華客船やタンカーのような大企業なのか、それともクルーザーのような中小企業なのか、それともボートのような個人事業主なのかは、皆さん次第です。
事業成功という船は、職業倫理観によって出来ています。
たとえ大きな船でも、職業倫理観が駄目だったら沈没してしまいます。倫理観で船はできています。そして船には旗を立てます。この旗は、経営理念を表します。
正しい方向に進んでいるかを見るために、経営理念を旗として立てます。
そして、この船を動かすのがヒト・モノ・カネです。
ヒトは乗組員です。大きい船だったら皆が運転するのではなく、それぞれが色々な役割を担います。
しかし、小さな船であれば、その役割の全てを自分で賄わなければなりません。
モノは船の中を構成している部品です。例えば、エンジンであったり、ベッドであったり、色々な船の中にある装備がモノであります。会社の中でこうした装備が揃っていなければ、しかるべき会社運営ができないということです。
そして最後にカネです。カネは船で言うと燃料です。燃料がなければ航海(=会社運営)はできません。
そして、正しい方向に航海するために船長、つまり経営者が船の先頭に立って、方向を見定めていくわけです。
船長は、人の縁という風を感じるのと同時に、タイミングを見て、今エンジンを動かせ!、今は止まれ!と指示をする。これが会社経営です。
会社を選ぶにあたっては「どういう船が自分に向いているのか」をしっかり考えることが重要です。
講義終盤の質疑応答では多くの学生から質問があり、時間の関係で質問できない学生もいらっしゃいました。就職活動を控える3年生にとって自身のキャリアやアントレプレナーシップについて考える貴重な機会となりました。
土井社長、ご講義いただき誠にありがとうございました。
【株式会社コンサス 会社概要】
人々の生活に欠かせない水とガスの制御を担うバルブ・特殊継手の製造・加工販売を行うメーカー。中でもステンレス製品を主体とし,食品・医薬・半導体などで使用されるサニタリー品を得意としている。大阪本社では工場を併設している事により、多品種小ロットでの短納期化を実現。また,台湾の自社工場では「Made with Japan」の精神で日本人の技術者が監修の元,高品質の商品を安価で製造することにも成功している。加えて,国内では他社商品も取り扱う商社機能も有する為,ニーズにあった商品をご提案し,数多くのお客様から高い信頼を得ている。世の中の「あったらいいな」に応える為、日々成長し続けている。
【本社所在地】大阪府大阪市住之江区新北島7-1-82
【拠点】大阪市住之江区新北島7-1-82
【従業員数】70人 うちグループ会社15名含む
【会社HP】https://www.consuss.co.jp/