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イベントレポート


【講義日:2024年12月06日】  株式会社米子青果 / 龍谷大学 経営学部「経営革新論」

龍谷大学 経営学部「経営革新論」の講義に、投資育成の投資先である株式会社米子青果 取締役副社長の上田 剛史様にご登壇いただきました。

今回、上田副社長には、自身が取り組まれてこられた様々な経営革新の内容についてご講演いただきました。その一部をレポートいたします。

株式会社米子青果/龍谷大学 経営学部「経営革新論」

青果卸業界の市場は右肩下がりの状況にあるが、同社の売上は年々増加しており、2025年3月期は過去最高益のペースで推移している。2019年、上田副社長が入社した当時は、情報が社内で共有されておらず、欲しい情報は紙を見に行かないと分からず、紙を回覧するなどの余計な業務が発生していた。また、事務職の業務もブラックボックス化されているなど特定の人しか知らないような属人的な業務も多かった。何をどこから仕入、どこに販売するかなど昔ながらの勘と経験に頼った営業で、顧客が求めているものを販売・提案するという意識はなかった。市場が縮小する中で、既存のやり方や旧態依然とした組織では生き残れないと危機感を抱いた上田副社長は一人で現状分析を行い、やりたいことと問題点とのギャップ=課題と捉え、経営改革に取り組んでいった。具体的には、①社員全員での方向性を共有、②デジタルツールの導入、③基幹システム刷新&業務の整理・自動化、④顧客情報の見える化などに取り組んだ。結果、経理部門の残業は大幅に減少、営業も本来の営業活動に注力できるようになり、皆が自発的に動くようになった。現在は、データや情報が見える化したことで、頑張っている人の成果も把握できるようになり、会社が必要とする能力と評価を結びつける新人事評価制度導入など、社員の成果を報酬として還元できる仕組みの構築に取り組んでいる」などとお話しいただきました。

株式会社米子青果/龍谷大学 経営学部「経営革新論」

「改革にあたって重要なのは、①現状(As Is)と理想(To Be)のギャップを徹底的に分析することで、あるべき姿を追及すること。また、②手段と目的をきちんと把握すること(手段を目的化しない)。③自ら考え、実行していく自主性を育てること。そして、偉い人の意見だから・・・ではなく、④データに基づく議論と戦略(データドリブン主義)が重要である。改革を進めることで、新規サービスなどにリソースを割くことができるようになったほか、優秀な人材の発掘にも繋がった」と自信を持って語る上田副社長の話に多くの学生が耳を傾けていました。

上田副社長、貴重なお話をありがとうございました。

【株式会社米子青果 会社概要】
鳥取県西部・島根県東部を拠点とする青果物卸売業者。全国各地の主要産地とのパイプを背景に、域内随一の商品調達力を有する他、グループ企業により食品加工、包装、配送等青果流通に関するトータルの機能を提供することで、食品スーパーや外食業者、仲卸業者等に強固な販売基盤を構築している。近年では、基幹システムの導入による一層の収益力強化や県外資本の食品スーパー等新規取引先の開拓に取り組んでいる。

【本社所在地】鳥取県米子市両三柳193-1
【拠点】旗ヶ崎営業所
【従業員数】48人
【会社HP】https://yonagoseika.co.jp/

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