近畿大学経営学部「中小企業経営者論」の講義に、投資育成の投資先であるしらさぎホールディングス株式会社 代表取締役社長の沼田幸広様にご登壇いただきました。
投資育成の投資先企業経営者にご登壇いただき、リレー形式で講義を行っています。
今回はしらさぎホールディングス株式会社 代表取締役社長の沼田幸広様に「中小企業の両利きの経営」というテーマでご講義いただきました。
その一部をレポートいたします。
老舗の電気工事会社として特定の得意先から安定した受注があった同社が、太陽光発電事業という新規事業を始められたきっかけは、東日本大震災に伴う受注減少により1社依存による経営リスクを実感されたことです。それ以降、同社では現在の収益を生むコア事業の“深化”と、未来への戦略事業の“探索”を両輪とする“両利きの経営”を実践すべく、既存事業とは別に“探索”を進める専門部署を創設し、事業の多角化を進めてこられました。
多角化の推進に対して、当初は保守的で変化を嫌う社内の反発がありましたが、沼田社長は「“探索”を引っ張るのは社長」と覚悟を決めて、チャレンジ精神を植付ける意識改革や社員のリスキリング、ITツール活用による業務効率化など、中小企業ならではの強みを活かして、トップダウンで変革を進められたといいます。
最後に沼田社長は「本業(電気工事業=労働集約型産業)の“深化”に加えて、資本集約型産業(太陽光発電事業や異業種への挑戦など)、知識集約型産業(スマート農業システムなど)の3つの事業を成功させて創業100周年にはグループの年商100億円を目指す」と力強く語られました。本業を更に伸ばしつつ、果敢にリスクをとりながらチャレンジを続ける沼田社長のお言葉に学生達も大いに刺激を受けた様子でした。
沼田社長、貴重なお話をありがとうございました。
【しらさぎホールディングス株式会社 会社概要】
白鷺電気工業株式会社を中核として、太陽光発電事業を行うしらさぎエナジー株式会社などグループ6社にて事業を展開しています。中核企業の白鷺電気工業株式会社は1947年の創業以来、九州電力グループを中心に、官公庁・民間など主に法人の電気工事を行っており、頻発する自然災害後の復旧工事でもその技術力を発揮しています。現在は『2050年の子どもたちのために、熊本から未来を変える。』を合言葉に脱炭素・カーボンニュートラルの実現へ向け更なる成長を目指しています。
【本社所在地】熊本県熊本市東区御領8-3-38
【会社HP】https://www.shirasagidenki.co.jp/